3月28日、一年間の振り返りを兼ねた年度末会議と指導ポイントについての勉強会を実施しました。
今年度実施した小学校6校を担当した講師からの実施報告と、改善点などを話し合いましたが、今回は、ここ毎年話の大部分を占めていた感染防止対策についての検討をしなくて済んだことが何より嬉しく、次年度に向けて明るく前向きな意見交換ができました。
2024年度も、更に良い授業を実施できるよう、メンバー一同邁進してまいります。
新年度もどうぞよろしくお願いいたします。
いつもご支援応援くださる皆様に感謝いたします。
(2024.3.29掲載)
【2023年度秋・支援店見学研修〜第一章〜】
9月の終わり、まだ残暑厳しい中でしたが、当会秋の研修として茶産地入間市、埼玉県道63号線青梅入間線、通称『根通り』にある支援店2軒を訪ねました。
まずは、桜山展望台に上がっていく道標の真ん前の「出川園」様からスタートです!
●「出川園」様
私達メンバーのお一人でもあり日本茶インストラクターの明るい奥様と、いかにも職人!という感じのご主人様を中心に、ご家族で切り盛りされている地元密着型という印象のお茶屋さん。こちらは、店舗近くに仕上げ工場があり、この日は特別に機械に茶を流してくださり、仕上げ工程を見学させていただきました。
床に仕込んである投入口に荒茶をドサッと入れ、総合機のスイッチが入ると、大きなスクリューが回転しお茶が流れ始めます。
平行篩、廻し篩などが小気味良く動き、芽、茎、頭、粉、本茶、ケバ(主に繊維部分)などにどんどん分けられていきます。
それぞれ分けられた部位により次に入っていく機械が違い、その茶の辿る道を指で確認しながら、みんな興味津々に説明を聞いていました。
1時間に約250kg処理できるという大きな機械からでたお茶は、その後、新設したばかりという大きな火入れ乾燥機にゆっくりゆっくり階段を登るように入っていき、時折り「ボーー!!!🔥」と勢いよくでる炎がびっくりの、箱型の火入れ機で乾燥された後、合組機に入っていきます。
火入れ乾燥機から出てきたばかりのお茶を、試飲させてくださいました。
奥様の尚子さんが手際よく淹れてくださったお茶は、ほのかに火香(茶専門用語:茶の乾燥と火入れ時につくいわゆる焙煎香)も感じられとてもおいしかったけれど、それを一口飲んだご主人は、「弱いな」と一言ぼそっと言って、すぐ機械の方へ戻っていきました。
こうやって火の入り具合をみながら、思い描いた茶の味になるよう細かく調整して仕上げていく様子を目の当たりにすることができ、貴重な一場面でした。
「うちは深蒸しのお茶が売り。だから仕入れている荒茶生産家さんには、もっと蒸して!と依頼することが多い。でもだから、淹れたお茶の色がきれいな緑ではなくなっちゃうんだけどねー。」と話されていた奥様の、柔らかい中にも、「出川園のお茶の味」を守っている強い信念を感じました。
(メンバー感想)
・仕上げ工場の流れをあれほどしっかり見せて頂いたのは初めて。出川様に感謝。(全員)
・改めて、篩にかけて多種、複雑に選別されていることを理解した。
・施設がとても清潔だった。
・やっぱり音を聞き、匂いを感じ、それぞれの機械の動きを直接みての実体験は素晴らしい。大変勉強になった。
・現場を体で感じることができたので、授業でよりわかりやすく伝えられるようにしたい。
・機械を動かした途端、細かな粉が空気中に舞っていて、掃除や機械のメンテナンスも大変だと思った。
・床下に荒茶を入れるなど、建物丸ごとお茶のために設計されていることに驚いた。
・仕上げの工程を初めて見た。昔はこれを人力でやっていたと思うと、お茶は高級品だったのだなと実感。今は気軽に飲めるので、みんなもっと飲んでくれるようになるといいなと思った。
・仕上げ工場は今まで数回見たことがあったが、やはり回を重ねると知識量も増え、より丁寧に見ることができ良かった。
・時代の変化とともに仕上げ方のバランスをとられていると思うが、出川園の強い火入れを求める固定客もいて、その固定客の思いをつぶさないように努めている出川さんのお言葉が印象的だった。お店の「ウリ」やぶれない軸を持たないと、どこでも買い物ができる今の世の中で生き残るのは難しいと思った。
貴重な店休日にご夫婦そろって時間を割いていただきありがとうございました。
★「出川園」
所在地:埼玉県入間市花ノ木129
連絡先:04-2936-1809(木曜定休)
https://degawaenn-sayamacha.com/
出川園さんの後は、金子台に新しくできて話題になっている、茶畑を一望できる「茶の輪」テラスへ向かいます。(つづく)
【~ 第二章 :茶畑テラス「茶の輪」~】
出川園さんの後は、金子台に新しくできて話題になっている、茶畑を一望できる「茶の輪」テラスへ。
90分完全予約制で、現在4つのプランがあり、4軒のお茶屋さんの、それぞれの特色を感じられるお茶が楽しめる構成となっています。
今回は、午後に見学研修をお願いしていた池乃屋園さんのコースをチョイスしていたので、まずは店頭でお茶や茶器の受け取り、テラスまでの道順や利用上の注意点など説明を聞いてから車で5分程の茶畑テラスへ向かいました。
この日は、9月終わりとは思えない猛暑日で、テラスでテーブルなどのセッティングを済ませた後、池乃屋園さんが多めに用意くださっていた冷たい水出し茶をゴクゴクいただきました。
灼熱の太陽が照り付けるテラスで、みんなで「熱いお茶どうする?」と顔を見合わせ苦笑したほどでしたが、「バエる」かわいらしい茶器と透明の瓶に入ったきれいな茶葉を広げ始めるとみんなテンションMax!池乃屋園さん自慢の玉露は少しぬるめのお湯で淹れ、軽く焙じてある香り豊かな紅茶はポットのアツアツの湯で淹れ、2種類おいしくいただきながら、茶畑をバックに写真を撮ったり、各々の近況を話しながらお菓子交換をしたりして、あっという間の90分でした。
熱いお茶を飲んでいると、暑さも感じなくなってくるものですね。
入間市の観光事業の一環となっているこの茶の輪テラスは、新茶のトップシーズンも問わず通年稼働されているとのこと。
埼玉県の茶産地を代表するこの金子台の茶畑に囲まれながら、季節を感じ、一人で、友人と、お茶を愉しむ時間はなんて贅沢なのだろう、と思います。
白木材を使った広いテラスは、木の香りや感触がとてもよく、管理も大変だろうな、と思いますが、狭山茶産地を身近に感じていただける貴重な場所なので、多くの方が訪れてくれたらいいな、と思います。
●入間市景観活用事業:茶畑テラス「茶の輪」について(入間市HP)https://www.city.iruma.saitama.jp/soshiki/shokokankoka/kanko_joho/9505.html
●茶畑テラス「茶の輪」予約サイト(公式HP)
【~第三章:池乃屋園さん訪問~】
茶の輪テラスを後にし、午後は、「池乃屋園」さんへ。
「おかえりなさい!」
にこにこと、日本茶インストラクターの池谷英樹さんが、日焼けした顔に爽やかな笑顔を浮かべながら私達を出迎えてくださいました。
「暑い!」を連発する私達を見越して、店内は冷房ギンギンにしていてくださり、そのお心遣いがとても嬉しかったです。
池乃屋園さんは、英樹さんで 7 か 8 代目とのことで、現社長である父の昭二さん、お母様とともに、江戸時代後期から代々続く老舗を守っておられます。
年間を通し約 3 町 5 反の自園を管理し、また、新茶期にはほぼそれと同じ量の生葉を近隣の畑から買いとり、敷地内にある工場で荒茶の製造から仕上げ加工、そして販売まで一貫して手掛けてらっしゃる、県内でも大きなお茶屋さんの一つです。
英樹さんは、この池乃屋園の仕事の他、数年前から、関連会社だった(株)三ツ木園の社長に就任、こちらは全国の茶を扱うため、近年は静岡、京都、鹿児島など、国内あちこちを駆け回っている事も多く、そんな大変お忙しい中、今回時間を作ってくださいました。
まずは店内で、自ら、お気に入りの急須で茶を淹れてくださり、初対面やお久しぶりの当会メンバーを前に、近況を聞かせてくれました。
「最近は、異業種コラボの仕事が増えましたね。ホテルやレストランといった料理関係の方々と仕事することが多いです。」と、店内で煌々と輝く、1 本 1 万円を超える高級ボトリングティー「SAI~彩~」の話、三井アウトレットパーク入間や市役所に設置されているリメイクしたタバコの自販機を活用しスティックタイプの粉末茶を販売する「Chabacco(ちゃばこ)」の話、最近新発売したばかりの「お茶のふりかけ」の話、定期的に呈茶しにいかれている神楽坂の高級店「VERT(ヴェール)」の話など、話題が尽きません。
次々繰り出す興味深い池谷さんのお話を聞きながら、おいしいお茶をいただいているとあっという間に時間も過ぎ、私達の汗もすっかり引いた頃、「茶畑行きますか」と車で数分の茶畑へ案内してくださいました。
ご自身で設置した、という寒冷紗(茶園に覆いをする黒い布)がかかる品評会茶園のやぶきたは、すくっとした茶樹に秋芽がピカピカしていて、見るからに大切に管理されていることが伺えます。
「ここは霞川(かすみがわ)の近くで水はけも良く一番よい茶が出来る。それでも、向こう側とこっち側では品質が変わるんですけどね」と野木園を指さしながら現地ならではの貴重な話を聞かせてくださった。
間もなく 11 月にさしかかる頃、この数えきれない 1 本 1 本の茶樹の頂芽(芯)をハサミで切って(芯止め/摘芯)来年に備えるそう。
大変な労力あってこそ素晴らしいお茶ができ、品評会も受賞できるのだと改めて思いました。
その野木園からさらに南の方へ数分行くと、見慣れたかまぼこ状の畝の広がる茶園がありました。
池乃屋園さんでは、現在、やぶきたの他、さやまかおり、ふくみどり、おくみどり、かなやみどり、ごこう、ゆめわかば、の他、埼玉県育成品種では最新の「さやまあかり」と、新植したばかりの「おくはるか」(桜葉様の香りが特長の品種)の、9 品種を扱っているそうで、まだよちよち歩きの我が子を見るような優しい目つきで、おくはるかの小さい苗を前に丁寧に説明してくださる姿に、私達も全集中で話を聞きます。
ちゃんとした収穫にはまだ数年かかるそうですが、ご本人もおくはるかの製造をとても楽しみにされている様子が伝わってきて、私達も飲める日が待ち遠しく思いました。
畑の後は店舗に戻り、オフシーズンながらも、隣接した工場を見せてくださいました。
一つ一つの大きな機械の説明をしながら「お茶の味は、原料の質と蒸しで決まる」と話された姿が印象的でした。
終始、学生時代サッカーをされていたことがうなずける颯爽とした身のこなしと話しぶりの中に、狭山茶産地を背負う責任と自信のようなものが感じられる池谷さん。今後の抱負を聞かせてくださいました。
「池乃屋園として:こだわって飲むお茶ももちろん大切ですが、どんな淹れ方でも気軽にたくさん、美味しく飲む事が出来るお茶の必要性もとても大切だと考えている。個性のあるシングルオリジンティーが注目される中、茶師の技術が活きるブレンドティーの良さも突き詰めていきたい。
池谷英樹として:様々な業種とのコラボや連携が増え、これまでに無かった角度や機会でお茶の魅力を伝えることができている。他にはない、他の人にはできない伝え方で、狭山茶の魅力を拡げていきたい」
(メンバー感想)
・初めての訪問で嬉しかった。若い園主が様々なことにチャレンジしている姿に感心。狭山茶の希望を感じこちらも元気が出る。
・手摘み茶園は園主の人となりそのもの。イキイキしていた。
・私達はお茶を選ぶ時、パッケージに左右されると思った。(池乃屋園さんの店頭に並ぶ様々なお茶のパッケージを見て)普通の 100g 入りの茶袋は、700 円クラス、千円クラス、千五百円クラス、と言われても何が入っているか分かりにくい。余程で無ければ、知らない、飲んだことの無いお茶を買おうと思わないはず。お茶をプレゼントする、と言うのは、こう言う迷いのある方に向いていると思った。様々工夫し、変化しようとしている方にお会いできて良かった。「とどめ茶」も素敵だった。
・3 年ぶりの訪問だったが、池谷さんがまたご立派になられたなぁというのが率直な感想。様々な業種の方と取り引きされていて、3 年前にはない風格があったように思う。
・昔からのお茶作りを続けながら色々な事に挑戦している姿にとても頼もしく感じた。
高級料理店にボトリングティーがワインの様に置いてあると思うと昔は想像すら付かなく、面白く感じられた。
・手摘みのお話など興味深いお話ばかりだった。
・お茶好きな人に、狭山茶を継続して買ってもらうことがなかなか難しいとのお話、私も実際日本中の面白そうなお茶を探して飲んでいるので、販売サイドからの悩みを聞いてみて、どうしたら良いのか考えてしまった。
・茶畑でのお話は、やはり興味深かった。かすみ川を挟んでの立地条件や丘陵のお話は、ネットで調べることの何倍も体に入り、実際に現場に立つことの大切さを感じた。そして、大切にされている畑はやはりきれいで、生産者の方の思いがそのまま表れる気がする。
・出品茶のお話も興味深く、天候で左右されることなど、一消費者にはわからない様々なドラマがあることがわかった。
・お茶ができるまでの工程は大変で、このように誠心誠意頑張っている茶農家さんがいて、おいしいお茶がいただけるのだということを肝に銘じて、これからも活動していきたい。この先もまだまだ新しい事に挑んでいく勢いを感じ、大変楽しみです。
・店舗でお茶、素敵な道具どれを取っても参考になる。常に新しい物を取り入れているチャレンジ精神は素晴らしい。
・ボトリングティーやとどめシリーズなども、現在の生活に必要性があって生まれてきたと思うので、昔と違う茶葉、飲み方がもっと増えていくと思った。それで若い人がたくさん飲んでくれるようになるといいな。
今後のご活躍が益々期待されますね。長時間にわたり貴重なお時間ありがとうございました。(研修報告:今井、2023.10.15掲載)
★「池乃屋園」
所在地:入間市西三ツ木59
連絡先:04-2936-0639
3月30日、久しぶりに全員集合でき、丸一日をかけて勉強会と会議を実施しました。
2022年度は小学校授業3校の他、狭山茶歴史公開講座、普及活動イベント、国際協力フェアへの出展など、多くの皆様にご協力いただきながら活動を終えられましたこと、感謝いたします。
2023年度も、茶育授業は勿論、有意義なイベントや研修会を企画して参ります。 新年度もどうぞよろしくお願いいたします。
いつもご支援応援くださる皆様に感謝いたします。 (2023.3.31掲載)
今年4月リニューアルオープンした、大宮駅から歩いてすぐのレイボックホールにて、埼玉NGOネットワーク主催【第1回 国際協力フェア in Saitama】が開催されました。
「SDGsの活動を市民レベルで進めよう」SDGsで持続可能な共生社会を!を合言葉にした本イベント。
さいたま市内及び近郊で活動する団体、学生、企業等、全21団体が集まり、展示室にて日頃の活動紹介やSDGsをテーマにした展示、和室は休憩室を兼ね、3団体による日本茶、紅茶、珈琲の提供が行われました。
当会のテーマは、
『未来へ世界へつなげよう日本茶文化』
★和室にて
日本茶(埼玉県産煎茶と和紅茶)のワークショップ及び和菓子とセットでの呈茶、
★展示室にて
日本茶全般の紹介、当会の活動紹介に加え、急須で茶をリーフで淹れる事の大切さを知っていただけるようSDGsへ繋がるキーワードを貼りだしました。
他団体は、主に東南アジア諸国への支援をしている団体が多く見られ、フェアトレード商品の売上金をその国の経済支援にまわしている団体、現地の女性や子供が作った民芸品等の売上を通し、生活・自立支援を行っている団体、プラスチックごみの環境汚染問題を訴える団体など様々で、隙間時間に他団体様との交流や展示に触れ、貴重な体験となりました。
和室では、埼玉県産の煎茶(被覆つゆひかり)と紅茶(三富ブレンド)、また、菓子は当会支援店にもなっていただいている浦和高砂やさんの「浦和レッズ焼き印付どらやき」と「さつまいも入り饅頭」を用意。
それぞれお好みで選んでいただけるようにし、茶は淹れ方を説明したり、SDGsへの貢献をPRするようワークショップ形式としました。
特に、和室の雰囲気もあってか煎茶が人気で、おいしく淹れる方法を熱心に聞かれる方、急須を買おうかな、といってくださる方もおられ、担当したスタッフも手ごたえを感じた一日となったようです。
スタッフが特に驚いていたのは、煎茶を「湯を冷まして淹れる」ことをご存じないお客様がほとんどだったという事。
日本茶インストラクターとして、もっともっと発信していかなければいけない、と強く思う機会となったようです。
私たちは、普段は主に小学校での日本茶を使った食育授業を行っていますが、同時に、日本文化の素晴らしさを伝えるのも大切な役目と考えます。
モダンな造りの真新しい和室の雰囲気を大切に、床の間を飾り、「和」の良さを感じながらゆったりと過ごしていただけるよう工夫しました。
当会のブースや和室の呈茶にお越しくださったみなさま、ありがとうございました。
これを機会に、日本茶の良さ、和の心を再確認していただけると嬉しいです。
主催運営くださいました、特非)埼玉NGOネットワーク様、同出展者のみなさま、時間をかけて準備し当日も頑張った当会スタッフ、皆様お疲れさまでした。ご縁に感謝いたします。
★協力・アドバイスくださいました皆様
資料提供・協賛:NPO法人日本茶インストラクター協会
茶提供:友野園様(入間市)、平岡園様(所沢市)
和菓子提供:季節の和菓子「高砂や」様(さいたま市浦和区)
床の間飾り:煎茶道清泉幽茗流正師範 森内純嘉様(日本茶インストラクター)
和室運営サポート:早苗様(日本茶インストラクター)
ありがとうございました。
★スタッフ
和室担当:大矢育美(チーフ)、西澤陽子、伊藤淳子、大澤美恵子
統括・展示室担当:今井久仁子
(2022.12.24掲載)
●日時:2022年10月15日(土)10時半〜15時
●スタッフ:龍、森田、宮本(美)、今井
●ワークショップ内容
①お茶クイズ&お茶の淹れ方(好きなお茶を紙コップ一杯お土産)
②焙じ茶作り(マイ焙じ茶お土産)
③お茶でお絵描き(古くなったお茶の活用法・作品お土産)
●他
活動紹介、日本茶アンケート実施
2020年11月に初チャレンジした浦和美園4丁目公園「マチなかロビー」でのワークショップ出展、2年ぶりに企画開催しました。
私達のメイン活動は主に小学校での食育授業ですが、用意された場所で参加者もあらかじめ決まっている講座を行うのと違って、こちらの活動はアウェイ感たっぷり!
こちらから声をかけて、関心を持っていただく、、、完全なる日本茶・狭山茶「普及活動」です。
若い世代の方々やお子さんの「日本茶への関心度」を直に感じることは、授業内容を考えていく上でもとても大切。
私たちの会の事を知っていただく良い機会にもなっています。
今年は前回の反省を踏まえ、出展場所や参加費設定、日本茶アンケート内容などを見直し実施。
天気にも恵まれ(午後は暑いほどの陽気でした)、開催時間は短かったものの立ち寄っていただく方もほどよく訪れ、よいイベントになったと思います。
お立ち寄りくださった皆様ありがとうございました。
アンケート集計結果や今回の経験は、今後の活動に活かしていきたいと思います。
(ご支援店様には、別途、年度末ご報告いたします)
写真は当会Facebookにも掲載しております。
活動写真撮影にご協力くださった方々と掲載ご了承いただいたご家族に感謝いたします。
●ワークショップ使用茶調達店(ご支援店様、敬称略)
鷹ノ羽森田園(所沢市)、横田園(狭山市)、ヤマトウ栗原園(狭山市)、備前屋(日高市)、的場園(入間市)
日時:2022.4.23(土)10:00~12:40
参加者:29名(当会メンバー含む)
<第一部>
入間市博物館ALIT 元学芸員 工藤宏先生による歴史講座
「狭山茶の歴史~近代以降の茶業の歩み~」
主に明治時代の埼玉県茶業界の発展と苦労、狭山茶ブランドの確立までや高林謙三氏による製茶機械の話、などなど、深く掘り下げた内容で2時間近くお話いただき、参加者の皆さまもメモをとりながら熱心に聴いてらっしゃいました。
<第二部>
「狭山茶を愉しむ会」
30分程の短い時間でしたが、話題性のある温茶を味わって頂きながら、個人活動としても狭山茶普及イベント「イケ茶の会」を長く主宰されている当会メンバー森田さんから最近の狭山茶事情を紹介いただいたり、参加者のみなさまとの意見交流の時間としました。
参加頂いていた数名の生産家さんからも実体験に基づく貴重なお話をしていただきましたが、参加者皆さん、食い入るように聞かれているのが印象的でした。
また、最近ペットボトルが発売されて話題になっている「和紅茶」についての質問がでたり、と、時間が足りない程でした。
もっとディスカッションの時間を取れば良かった、と反省です。
開催にあたり、私達の運営面で至らない点も多々あったかと思いますが、いただいたアンケートのコメントから、今回の様なリアルに顔を見ながらの会は良かった、というお言葉もあり、開催してよかったと思いました。
ご参加くださったみなさま、貴重なご講演をいただいた工藤先生、ありがとうございました。
<参加者の皆様へ>
回収させていただいたアンケートの内容について、工藤先生へはフィードバックさせていただきました。
他、内容によっては、狭山茶生産家さんへお伝えしたり、今後の当会の活動で十分に活用させていただきます。
貴重なご意見ご感想に心より感謝いたします。
●今回使用させていただいた茶と菓子
★ウェルカムティー:「黄金茶」「特上煎茶」(当会ご支援店「的場園」様)をミネラルウォーター、チャッティー(PB用濾し網)使用、約4時間浸出の水出しで。
★第二部呈茶:「萎凋おくはるか」(当会ご支援店「奥富園」様)80℃湯(ミネラルウォーター)使用、1.2煎混合。
★菓子:「狭山茶ようかん」(当会ご支援店「大宝園」様)
2022.4.25掲載(文:今井、写真:大澤、龍)
お天気に恵まれた日、支援店訪問見学研修として、所沢の茶生産家さん2軒を訪問、その後年度末の会議を行いました。
①「新井園」新井真一郎さんと、②「奈賀園」中竜一さんお2人は、静岡金谷にある国立「野菜茶業研究所」の農業技術研修生時代の先輩後輩の仲。
狭山茶のブランドを背負い、守る、若手のホープお二人に貴重なお話を伺いました。
「全然はじめは家業のお茶やる気なかったんですよ」
そう、少年の面影をかすかに残す真一郎くんは、「何を話せばよいですかね」と照れた感じで言いながらも少しずつ説明をはじめてくれた。
狭山茶産地では屈指の、所沢市内では最大級の生産家「新井園」さん。
2021年度開催された大きな茶の品評会、
「第48回関東ブロック茶の共進会」荒茶・普通煎茶の部にて優秀賞「農林水産大臣賞」(優勝)、
仕上げ茶・普通煎茶の部にて金賞「関東農政局長賞 」(準優勝)、
と二部門で栄えある受賞、さらには、今年度埼玉県が開催県だった~全国お茶まつり~、
「第75回全国茶品評会」普通煎茶4kgの部では2等、
と立て続けに好成績を残し、新井園「新井真一郎」は一躍時の人に。
説明は苦手、と聞いていたが、静かに説明を続けるその口調には、脈々と代々受け継がれている生産家魂がビシビシ伝わってきた。新井園さんは、茶業としては真一郎くんで4代目。
歴史が古いイメージを勝手に持っていたが、真一郎くんのひいおじいさんの頃は養蚕が主で、茶は共同工場としての生産だったそう。
祖父の代で個人の工場として独立、お父様の現社長重雄さんの代で茶業専門となり株式会社の今の形になったのだとか。
「昔は養蚕業、一面桑畑だったんですよ」という話は想像と違い驚いたが、10月に訪問していた同三ヶ島地区の和田さんのところがリンクし、納得した。
現在茶畑は2町3反(2.3ha)を所有、年々少しずつ新植(品種苗への転換)を重ね、今は埼玉県育成品種ふくみどり、さやまかおり、おくはるかの他、やぶきた、さえあかり、など計8品種を育てている。
大学卒業後、それまで全く入るつもりのなかった家業に興味を持ち始め、静岡、京都、と4年間の研修を経て埼玉に戻り、現在は畑仕事から製造までほぼ一人でこなすそうだ。
虫が嫌い、と言いつつ、肥料と畑管理へのこだわりは相当で、施肥について詳しい説明を尋ねたところ、回数が多すぎて途中でメモがとれなくなるほどだった。
工場は、35kと60kラインの2つが備わる圧巻の広さ。品評会出品茶が蒸されるやけに短い丸胴の、‟攻める蒸し”の話から、工程一つ一つ丁寧に移動しながら説明下さった。
以下、メンバーの感想。
・手間暇をかけ丹精込めて育ててらっしゃる事を実感した。
・親がやっていたこと、自分が決めた師匠、に教えを乞う、そうやって狭山の茶造りが受け継がれているのだと思った。
・有機肥料を使う意味や撒く時期、微生物の話が興味深かった。
・第一印象とは違いとってもお茶目な方。若い後継者が試行錯誤しながらお茶造りをしている感じ、自分の息子をみているみたいで・・・ファンになりました(笑)。
・茶期は明るくなる前から茶を摘み始め夜遅くまで造る、何日も。経験と感覚で茶の製造に向き合う。失敗を経験と捉え、次回に活かす、、、頼もしいと思った。
・新茶製造が始まる前の、機械の掃除から重労働だということが分かった。段ボールで出番を待っている粗揉機の渋落としで使うゴム製のチューブが、「ちくわ」みたいで面白かった。
・信頼している先輩農家さんに質問を投げかければ何でも答えてくれる、とおっしゃっていたが、聞いたことを正しく理解して考えて応える人でなければ先輩は教えてくれないと思う。信頼し、期待されている証拠。
・「蒸し」に一秒の差も許さない、職人魂を見た。
・「産地のためにやれ」というお父様の言葉を胸に、一歩一歩できることを積んで進まれている、とても誠実な方だと思った。
・地域によって土や気候が違うから、地域の師匠を見つけて自分なりにやっていくことが大切だと語っていた姿が印象的だった。
・日本茶、特に狭山茶に関わっている私達が、地産地消の大切さを授業で伝える意味は大きい。
店舗前ではためく「農林水産大臣賞・受賞」の幟の前で撮影に応じてくれた真一郎くん。
これからの益々の活躍に目が離せない!
ありがとうございました。
2軒目は、県道463号沿い、日本茶インストラクターの活動でもご一緒させていただいている、奈賀園の中竜一くんをお訪ねした。
新井園さんを私たちは車2台で出発、土曜ということもあって道路が混む中やっと到着したら、「昼飯食べて後から行きます」と言っていた新井園の真一郎くんが先に到着しているという、、、地元民はさすが。。。
中くんは茶業で3代目。ひいおじいさんの頃、新井園さんが桑だったのに対し、こちらは「藍」。藍???渋沢栄一が頭をよぎる。
当時、やはり周囲は養蚕業がほとんどだったそうで、藍畑はめずらしかったのではないか、と竜一くん。
自宅裏の畑と、県道を挟んでほんの少し歩いた住宅街の一角に自園の茶畑が広がり、やぶきた、おくみどりの他、埼玉県育成品種のさやまかおり、ふくみどり、そして耐寒性、多収、早生品種として狭山茶産地で期待されている最新の品種『さやまあかり』の5品種、約1町5反(1.5ha)を今はほとんど一人で管理しているそう。
道路ギリギリまで茶が植わっているので、摘採機の操縦も大変だろうと思った。
「防霜ファンてどうして東に向いているかわかりますか?」といきなり質問がきた。
みんなで一斉に空を見上げてプロペラの向きを見ながら首をかしげる。。。
野茶研で培ったであろう専門的な知識を時折まじえながら、茶畑と、稼働前の工場を丁寧に案内してくださった。
肥料は有機を中心に、雑草も手作業で行っているという。
口数は少なく寡黙な方だけれど、きれいな畝間、管理された茶畑を見ると、いかに茶に真摯に向き合っているか理解できる、とみんなが同じ印象を持った。
帰り際、久しぶりにお母様にお会いした。
「今日見えるとか、なんにも聞いてなかったから」と言いつつ、嬉しそうに出して下さったお手製の夏みかんのピール(夏ミカンの皮に砂糖がまぶしてある干菓子)の味が忘れられない。
以下、メンバーの感想。
・きれいに手入れされた茶畑。一人で管理、すごい!
・肥料を撒いている時に聞こえてきた中学生の心無い野次の話・・・防霜ファンや摘採機などの機械音、施肥の臭い、近隣住民に配慮しながらの作業とのこと、苦労をひしひしと感じた。
・私達には「窓を開けたら茶畑」羨ましい!と思うが、周囲に新しい家も多い中、洗濯物がかかる前に、と早朝からの畑仕事、地域を大切にしているからこそ。頭が下がる。
・近くに桑畑があることで、使いたくても使えない殺虫剤がある、との話に驚いた。今では住宅街となった中での農業の大変さを感じた。
・工場内はとても清潔で、大きな機械が整然と並び、大量の茶葉を処理する為の無駄のないライン造りがされていることが伺えた。
・粗揉機の揉み手が、葉がくっつきにくいように塗装加工されているのをはじめてみた。動かしたところを見せてくださりありがたかった。
・埼玉県では珍しい宮崎県育成品種を今春1200本新植予定との話。育ってどんな茶が造られるのかが楽しみ。また伺いたい。
・時代の流れで、幹線道路や商業施設、住宅ができて、茶栽培の仕方、維持管理等、試行錯誤しながらも頑張っている姿、応援したい。
・先代や師匠・先輩は大切な存在だが、今回の訪問を通して、同じ世代の業種仲間でコミュニケーションをとりながら前進していくことは、産地の発展にはなくてはならないものだと思った。
・先代、先々代から繋がって現在に続いている茶業。お2人も今後に繋げていかれるのでしょう。
インストラクター埼玉県支部の役員で茶器管理をしてくださっていた時からつくづく感じていた「きっちりやる男」。
食育へのご理解・関心も高く、いつも応援下さっていて感謝しています。
後輩からの信頼も厚いのが伺えました。今後益々の活躍に期待します!
ありがとうございました。
●奈賀園
所在地:所沢市東狭山ヶ丘6-2815-1
連絡先:04-2922-3860
この後は、一年間の総まとめ、振り返りの会議と次年度への検討会を行いました。
昨年に引き続き厳しいコロナ禍であっても、実施5校の目標を達成できたことをチームで喜びあい、そして良かった点、反省点を出し合って、次年度に繋げるべく意見交換と意思統一をはかりました。今年も一年お疲れ様でした。
(文責:今井)
(2022.3.17掲載)
【支援店訪問見学研修「株式会社狭山園様(旧和田園、所沢市三ヶ島)編】
今年度「関東ブロック茶の共進会」仕上茶の部(普通煎茶)にて農林水産大臣賞を受賞された、園主和田良一さんをお訪ねしました。
狭山丘陵エリア、狭山湖や早稲田大学所沢キャンパスに程近い和田さんの茶園は、「茶房和田」も併設されていておいしいお茶や甘味も頂けます。今回は、こちらの喫茶スペースで一時間程和田さんのお話をお聞きし今年度の新茶を堪能させて頂いた後、茶畑と、隣のクロスケの家(現在休館中)を案内して頂きました。
和田家は、元禄年間の頃から代々続く農家さんで、良一さんで12代目。
それまでは主に養蚕業を営まれていたそうで、本格的に茶業に力を入れ始めたのは昭和に入って良一さんのお爺様の代からだそうです。
道を挟んで隣りの、2013年に国の有形文化財にも指定された「クロスケの家」の母屋は、平成16年まで実際に和田さんも住まわれていたお宅で、現在は「公益財団法人トトロのふるさと基金」さん(狭山丘陵の自然を保全する団体)の活動拠点として活用されています。(実際にトトロの原作者宮崎駿先生も視察に来られたそうです!)
和田さんは、生産家としての本業の傍ら、日本茶、狭山茶を多くの方に知って欲しい想いからインバウンドにも力を入れていて、このクロスケの家と連携しながら海外からのお客様に生産家ならではのお茶の話や試飲はもちろん、茶工場案内、手もみ茶体験などができるイベントも開催されているそうです。
ここ数年は感染症の影響でクロスケの家は公開されていませんが、この日はご厚意で特別に中を案内して頂きました。
現在財団が管理されている茶工場は、明治35年に建てられたもの。
立派な柱や摺りガラスなど歴史を感じる佇まいはまるで昔話にでてくる尋常小学校のイメージ。
建物は、二階部分がオカイコサマ用の蚕室(サンシツ)になっていて、その高窓へ続く一階の天井は、木材が格子に組まれスノコ状になっていて、あたたかい空気が上へあがるように工夫されています。
茶の勉強をしに来て養蚕業の勉強をするとは思いもよりませんでしたが、茶と桑は切っても切れない縁。日本の伝統産業の移り変わりを学べる貴重な機会となりました。
昭和26年、本格的に茶業へと転換した和田家は、この建物内の梁にシャフトを備え、ベルトで各製茶機械と繋いで動力とし、機械製茶を開始。そのシャフトの痕跡も見学できました。
各機械には、工程の説明書きが貼られていてわかりやすく、また、手もみ茶のホイロ(茶を揉んだり乾かす木造りの台)も置かれていて、この趣のある茶工場での手もみ体験講座は大変好評を得ているとのお話も納得でした。
近い将来的には、訪れる方々に、日本茶文化により深く親しんで欲しい想いから、茶畑見学から始まり、茶を摘んで、茶を造り、茶を飲んで愉しむまでの一連の流れを、泊りがけで体験してもらう民泊システムを作りたい、と意気揚々とお話して下さる和田さんのお姿がとても印象的でした。
お忙しい中、とても丁寧に案内して下さった和田様夫妻に心より感謝申し上げます。
<参加したメンバーの感想>
・親から引き継いだものを全て活かした丁寧なお茶作りはもちろん、狭山茶の衰退を防ぎたいと観光と農業を組み合わせた企画や、異業種とのコラボ商品の開発など次々と新しいものにチャレンジする発想力が豊かでバイタリティーと実行力のある姿に感動した。
・茶園の、伸びたお茶の綺麗さにただただ感銘を受け、狭い畝間にも雑草はほとんどなく日頃の丁寧なお世話を感じた。
・数々の賞を受賞されている和田さんの品評会に対する熱意や想いをお聞きでき、勉強になった。決して自己満足ではなく、自分のお茶を飲んだ人達がどう思うか、どのくらいの評価を頂けるのかと常に追求している熱意が伝わり、とても素敵な姿だった。
・畑ではやぶきたとさやまかおりの生葉の香りの違いを教えて頂き驚き感動した。
・子供達の手もみ茶体験や民泊のお話など、意欲と向上心を持つことの大切さを改めて感じた。
・溢れるアイデアや好奇心、攻め続ける意欲など、近頃自分から失われつつあるものを目の当たりにし、良い刺激になった。
・単に看板にするだけではない、大臣賞にかける思いにとても熱いものを感じた。自分の信じる味を極める為のお茶作りは毎日の積み重ね、育て上げる茶の木、葉の一枚一枚を我が子のように大事に触れていたのが印象的だった。
・「味は畑が90%、残りが加工技術。原料以上のものはできない」という言葉がささった。
・品評会で受賞することはお客様への見える指標だと考えている。賞を取ることを目指すというよりテクニックを磨く第一手段として捉え、若い人もどんどん挑戦して欲しい。自分で良いと思った情報は全て伝える。切磋琢磨して業界全体で向上していくことが大切。という考え方、姿勢が素晴らしいと思った。
・新しい試みで、地元の深井醤油さんとコラボされた和紅茶を使用した「すき焼きのたれ」や、食べ歩きしながら見学ができるよう、片手で食べられる抹茶最中アイスの考案が素晴らしい、と思った。
抹茶最中は、今後自園の茶葉での商品を新発売されるとの事でとても楽しみ※
・30年お茶をやってきたがまだ答えは出ていない。答えを出すには働き続ける事。
・「いいお茶を一生懸命作ればそれでいい」では決して終わらず、そのおいしいお茶をどうやって売るのか、どうすれば広く消費者に知らせることができるのか、製品になったお茶のその先を考えて戦略を練っている姿が素晴らしい。
など多数。
※和田さんオリジナル抹茶最中アイスはこの記事を書いた時には新発売されていました。下記店舗紹介リンクよりどうぞご覧下さい。
「クロスケの家」もどうぞ公開になった折にはぜひ足を運んでみて下さい。
(文責:今井)
★訪問先紹介
*(株)狭山園様(旧和田園様)リンク: 和田園 | 農林水産大臣賞の狭山茶(埼玉県所沢市) (wadaen.jp)
【視察を兼ねたランチタイムと研修会&会議の模様、編】
当研究会では、年2回ほどご支援店見学研修&勉強会を開催するようにしています。
緊急事態宣言が明けた10月7日、久しぶりにメンバーで顔を合わせ、午前中はご支援店訪問、午後は所沢市内の施設をお借りして研修&会議を開催しました。
お昼は、ところざわさくらタウンにて。
5月にオープンした、所沢観光情報物産館「YOT-TOKO」よっとこ様や、武蔵野樹林カフェ様を各自自由散策、昼食は各自食べたいものを食べました。
写真は、樹林カフェさんの、期間限定でヨーロッパ野菜研究会さんとコラボしているミネストローネの武蔵野カレー。
ビーツやパプリカなど、彩りがきれいな野菜ものっていて、日本茶の味を損なう事のない優しい味でとても美味しく頂きました。
日本茶は、この時のメニューから2021日本茶AWARD審査員奨励賞を受賞された入間市やまもり本店さんの新茶「くみ香」をチョイス。ごちそうさまでした。
他のメンバーは、よっとこのジゴナCafeさんで、JIGONAバーガーや所沢うどんなどさまざま頂き、集合後は「何たべた?」話で盛り上がりました。
その後は場所を移し会議です。
・改訂テキスト内容の最終確認。
・11月以降実施予定の授業について、コロナ対策など。
・9月迄応募させて頂いてたご支援店様についての情報共有。
・自分で講座やワークショップを開催する際のヒントを経験者メンバーから話を頂き、情報共有。
など、2時間ちょっと、時間が足りなくなるほどの闊達な意見交換ができました。
小学校での活動はコロナ対策がまだまだ必須の最優先事項で、講師スタッフも苦しい対応が強いられますが、可能な範囲で、少しでも子供達が楽しく充実した授業となるよう、メンバーで知恵を出し合い乗り切っていきたいと思います。
授業は今のところ11月から各月1校ずつ、4校実施予定です。
今年度目標実施数にはあと1校枠がありますので、ご紹介含め実施依頼のお問い合わせなど引き続き承っております。(文責:今井)
●訪問先紹介
*「さくらタウン」 https://tokorozawa-sakuratown.jp/
*「YO-TOKO」よっとこ https://yot-toko.jp/
*「武蔵野樹林カフェ」 https://machitsuku.org/musashino-woods-cafe/
梅雨入り前にもかかわらず連日真夏日が更新となる猛暑の中、キャンセルもなく、満員御礼にて無事に終了できましたこと、まずは、この厳しいコロナ禍お集り頂いた皆様は勿論、協力下さった当会メンバー、がっちりサポート下さったofficeごちそう茶事さま、協賛頂きました日本茶インストラクター協会、他、関係者のみなさまに感謝申し上げます。
このような社会情勢の中開催する私共に、厳しいご意見お持ちの方がいらっしゃることとも思います。
でも、大きな組織ではできにくい今だからこそ、私たちのような小さな団体がこのような会を設けることの意義・・・同じ空間でリアルに集うことの大切さ、公開直後の新茶期の今だからこそ、そして大画面だからこそ得られる満足感、一体感、空気感。。。他には代えられないものだったと思います。
座席配置や大人数分の衛生面にも配慮した呈茶、進行方法など、普段ならばこのようにやるのに、から、引き算ばかりの工夫を、メンバーで毎日のように連絡を取り合いながら知恵を絞り、企画を進めました。
運営全般で至らないことも多かったと思います。こちらとしてもこまごま反省点もありますが、ご参加頂いた皆様の会場での表情とアンケート感想の数々から、終わった今では、「開催してよかった!」しかありません。
ありがとうございました。(企画主催者:今井久仁子)
<詳細>
*参加者:31名(当会会員含)
(内訳:日本茶インストラクター及びアドバイザー埼玉県支部会員19名、東京都支部会員3名、他お茶好きさん9名)
*呈茶内容と皆様の感想:
①静岡「豊好園」様・煎茶新茶「そうふう」(一煎目水出し・二煎目は湯出し)/印象的、インパクトあり、爽やか、鼻に抜ける
(そうふう Special thanks 心向樹様)
②埼玉「備前屋」様・萎凋茶釜炒り「ゆめわかば」(温茶で二煎)/甘みを感じた、二煎目が好き、澄んだ高い香り、日常茶にしたい
③埼玉「大西園・永世茶聖中島毅」様・手もみ茶(一煎目50℃・二煎目60℃)/玉露みたい、旨味がいつまでも、甘い、深い味わい、充足感、貴重・はじめての体験・驚いた
~感想抜粋~
<映画内容について>
・大切に育てられた日本茶(茶木)を見つめる生産者さんの「表情」が印象的だった
・お店でのお茶の淹れ方がまるでショーの様で、実際に見てみたくなりました
・萎凋と品種の可能性
・雲海の映像が素晴らしかった
・富士山と題字の調和が素敵だった
・登場する生産家の人達と、東京の雑踏を歩く人達・・・こんなお茶の世界が様々あるということを的確にとらえた映画だと思った。両者のつながりが強くなることを願いたい。
<運営私たちへ>
・制限の多い中、今回の企画はとてもありがたかった。ソーシャルディスタンス、消毒、徹底されていてよかった。
・水出し茶はあまり飲んでいなかったが今後一年を通じて愛飲したい
・広い会場でこの人数はもったいないくらいだった、ありがとうございました
・お茶がどれも美味しかった
・お茶の時間に、音無しで再度上映されていたのが振り返りもできてとても良かった。
・コロナ禍の開催に感謝。このようなイベントにまた参加したい。
<『あなたにとって「日本茶」はどんな存在ですか?』>
・心と体を健やかにしてくれるもの
・いつも何となく側にあるもの
・その時の体調バロメーター、おいしいと感じた時は気分が上がる!
・日々当たり前のように日本茶を飲んでいるが、背景には苦労、情熱があってこそ。本質を忘れずにいたい。
・ほっとした緩やかな気持ちにさせてくれる、豊かな気持ちにさせてくれる飲み物
・コミュニケーション、仲間とのつながりに重要なアイテム
・極上のひととき、至福のひととき
・日常の中の非日常
・これから可能性が広がる飲み物
・癒し、寛ぎ、ご褒美、リラックス、幸せを感じるもの
他、たくさんのコメントを頂きました。ありがとうございました。
写真撮影をして下さったS様、写真提供下さったT様に感謝申し上げます。
(2021.6.12掲載)
3月中旬、2020年一年間の総まとめとして、会員の資質向上を目的とした研修会と新年度に向けての会議&勉強会を開催しました。
ここ一年、Zoomを利用したオンラインでの会議・勉強会は幾度も重ねてきましたが、個々のネット環境の相違などもあり満足な話し合いや意思疎通ができず不都合が出てきていたので、年度末のこの機会に、感染予防対策を講じながら実施する事にしました。
午前中は「埼玉県茶業研究所」様と日高市の茶問屋「備前屋」様での見学研修、午後は場所を移して会議と勉強会。
同じ場所に集い、同じものを見聞きし、顔を見ながら話し合いを持つことがいかに大切で重要であるかを実感し、とても充実した一日となりました。
お世話になった皆さまに感謝いたします。
①埼玉県茶業研究所『ほ場』
茶業研究所(以下茶研)は、昭和3年4月に入間郡豊岡町に創立され、昭和46年8月に現在地(入間市上谷ヶ貫)に移転、平成27年4月に農林部試験研究機関の組織改正に伴い「茶業研究所」として独立された県の施設です。
標高148mほどの金子台地に位置し、6ヘクタールに及ぶ「ほ場」と本館・講堂・製茶工場等の建物からなり、優良品種の育成・作況調査を始めとした「栽培に関する研究」、品質試験・評価、製造技術試験などの「製茶加工に関する研究」「茶農家等への技術指導」など多岐に亘るほか、埼玉県茶業協会や青年団などと連携し狭山茶のPR活動もされています。
今回は、40分程の短い時間ではありましたが、当所にて茶業技術研究を担当されている主任研究員、田中江里先生にほ場を案内頂きながら茶樹や狭山茶についてご指導頂きました。
<参加者感想>
・茶研はインストラクター活動などで何度も行っていた所だが、茶畑の奥の方は歩いたことがなかったのでとても新鮮だった。
・交配母樹園が大変興味深かった。現在は国の試験は行っておらず埼玉県の栽培環境にあった品種の開発が主とのことだが、このような研究が、先日新聞にも載っていた「さやまあかり」など埼玉県の品種登録に繋がっていくというのが理解できた。
・品種の育成は、受粉させ、袋をかけて実がついて、種→発芽→植え付け、しても無事成長するか、成長しても使えるものができるかどうかわからない。時間と苦労が身を結ぶとは限らない、気の遠くなるような大変な研究だと実感した。
・私たちが普段飲んでいるお茶も、この長年のご苦労の上で出来上がったお茶なんだと感慨深かった。この研修の後自宅に戻ってから「茶の品種」の「来歴」を読み直し、研究者たちの熱い思いを改めて感じることが出来た。
・コウロ種をはじめてみた。
・立地が良く広大な土地で、狭山茶発展の要となる研究所の重要性を実感した。
・地元のみならず、他地域の小中学生の社会科見学や体験学習として、多くの学校で取り入れられるとよいのに、と思った。
・外から工場を見た。昔と変わって新しい機械が導入されていたり、碾茶(抹茶の原料)用のラインが新設されていて、時代にあった研究をされているのがわかった。
・毎年インストラクターとして参加していた「茶摘みフェスタ」が再びここで開催できることを願う。会場として使われていた講堂の改築が随分進んでいて嬉しかった。トイレも様式になったそうですし、完成が楽しみです。
②日高市「備前屋」様訪問
はじめて訪問する会員がほとんどで、わくわくがとまらない!といった感じでの訪問。
社長の清水様が、感染予防対策を重々配慮下さった中で、講義と数々の試飲をさせて下さいました。
今や狭山茶産地において萎凋茶といえば真っ先に名前が上がるほどの備前屋様。
先代が昭和40年代に製造販売を始めた萎凋香煎茶を、現・代表の敬一郎氏が確立されたといってよいのでしょう。
今から約10年前、「東方美人」台湾烏龍茶に魅了された敬一郎氏は、熱き想いを持ちつつもその新たな挑戦に躊躇、その背中を押してくれたのは母上だそう。本場台湾から製茶機械を導入し、本格的に微発酵茶の製造に取り組み始め、今に至っています。
現在は、萎凋香緑茶や手摘み煎茶の他、釜炒り製緑茶、日本でも珍しい白茶なども手がけられており、先日二次審査結果が発表されたパリでの日本茶コンクール「Japanese Tea Selection paris2020」においても、昨年に引き続き、出品された数多くの茶が受賞され、狭山茶産地でも今大変注目されている茶業者のお一人です。
●Japanese Tea Selection paris2020受賞茶
金賞:「紫にほふ 微発酵茶ふくみどり」、銀賞「狭山白茶 白瑠(はる)ひすい色」、銅賞「手摘み煎茶 富貴昔」「紫にほふ 釜炒り製緑茶」。
全て製法の異なる萎凋香煎茶4品で受賞されました。おめでとうございます。
<参加者感想>
・清水さんの熱意には頭が下がる。「琥珀」など萎凋茶作りに熱意を持つと共に、茶商として生産者に細やかな気配りをし、育て、応援している姿にも心打たれた。結果、狭山茶の底上げに繋がっているのだと感じた。
・清潔な工場の中で珍しい機械の見学やしっかりした講義を受けさせて頂き感動した。ありがとうございました。
・真摯に取り組む姿勢や優しく繊細なお人柄が、商品の茶に醸し出されているのだと思った。
・清水さんのお話、機械や道具の説明からその世界に引き込まれた。さやまみどりの香ばしさや炭火の機械もとても興味深かった。
・これからは大量生産ではなく「小回りの利く」狭山茶のような産地、そしてその中でも時代の流れを見て対応できる生産家が生き残るのではないか、そうあるように努力していきたい、という言葉が印象的だった。
・奥の部屋にあった蚕棚のようなザル(カレイ)が幾重にものった棚、台湾から買った製茶機械、まるで台湾の工場そのものだった。すごいと思った。
・萎凋茶が出す香りや寒暖差の激しい狭山のお茶がうま味を出すことについて。お茶が受けるストレスによって良さがでる、というお話。また、完璧なお茶はない。ブレンドは、それぞれのよさを補い合うことでより良さが生まれる大切なこと。人間と同じ。という言葉の数々が印象に残った。
・高級煎茶の「ほいろ火入れ」を間近で見せて頂いた。とても手間のかかる作業だが、説明を聞いてとても納得がいった。
・「百聞は一見に如かず」。ホームページ等で想像していただけでは味わえない、生産者の想いを知ることができた。
日本茶、狭山茶への自信に溢れていて、探求心や愛情が深く、このような方が作るお茶を味わえることに感謝したい。
視点を変えると、自分が人に伝える時、内容は勿論だが、お茶を愛する気持ちが伝えられるか、日頃の心構えがでてしまうのだろう、と身が引き締まる思いだった。学んだ事を頭で理解するだけでなく体で理解するように自分をレベルアップしていきたい。
・試飲中に出して頂いた、梅干し風の豆菓子が気に入った(購入しました)
長時間に渡り、工場や店内を占領してしまったにもかかわらず、温かく迎え入れ終始丁寧な対応を下さった、清水社長をはじめ、奥様、石橋工場長、ほか従業員のみなさま、ありがとうございました。
●萎凋香専門店「備前屋」様HP(最近リニューアルされ益々美しいHPです。ぜひご覧下さい)
③年度末会議&勉強会
今年度の活動の振り返りと新年度の活動予定などについての活発なディスカッション。
また、お茶育授業をする上での講師としての心構えや話し方のポイントなどについて、講師経験豊富なベテラン会員からのレクチャー時間を設け、次年度への弾みとした。短い時間でしたが内容の濃い勉強会となりました。お疲れ様でした。
(2021.3.26掲載)
昨夏、当会から近隣の学校へお手紙を送ったところ、このコロナ禍、一番にご依頼を頂いた学校での実施でした。
学校からは、この状況下で5年生の子供達に何一つ活動・体験をさせる事が出来ていないので何かさせたい、と、「お茶のいれ方体験」を中心とした内容でご依頼頂きました。児童達は、今年家庭科の授業で作ってから初めて着けられたエプロンにも嬉しそうでした。
今回は、短縮授業で40分を3クラス分。コロナ対策は学校側と相談しながら取り決めました。
授業の初めに「茶摘み」の歌を歌い始めるとみんなが手拍子をしてくれました。
その後、狭山茶と産地についての説明、緑茶、烏龍茶、紅茶の製造の違いについて説明すると、同じ茶の木からできている事にみんな驚いていました。
児童全員が一回は急須を扱えるようにし、また、1.2.3煎目と飲み比べられたので、子供達は味の変化を楽しんでいました。
美味しいと言って次々進める班もあれば、苦いという班、のんびりしている班などさまざまでしたが、1,2,3と声を掛け合って茶碗に注いでいる姿を見て、微笑ましく思いました。
授業最後の感想では、「家でも家族にいれたい」と言ってくれる子がいて嬉しく思いました。
搬入、搬出を先生方に手伝って頂き大変助かりました。また、帰りがけ、校長室にお招き頂き、校長先生はじめ5年生の先生方と授業の振り返りのお話ができ、とても貴重な時間を過ごさせて頂きました。ありがとうございました。
また、準備から最後の対応まで周りのスタッフにフォローして頂き感謝しています。
担当講師としては沢山反省点がありますが、次回に活かしていきたいと思います。(文:宮本、編集:今井)
実施内容メモ:5年生3クラス、合計97名
急須保有者数:8~11名/1クラス
講師スタッフ:宮本(美)、龍、森田(万)、今井
(2021.2.23掲載)
今年度一校目は、既に他二校の実施が決定していた11月中旬に、「急で申し訳ないが」とご連絡を頂いた白岡市立南小学校。
実施ご希望日までひと月をきるスケジュールでしたが、会員の協力によりスタッフも出揃い、コロナ対策を含めご担当の先生方とも綿密な打ち合わせをした上での実現となりました。
今回は、4年生社会科の授業に絡めた授業内容でご依頼を頂きました。
埼玉県内で梨の産地でもある「白岡市」。
まずは埼玉県の地図を使って、自分たちの住む白岡市の位置と入間市を中心とした茶産地の位置を確認するところから話を進めました。
埼玉県の偉人の紹介としては、高林謙三氏の話に加え、川越に無量寿寺を開山し、「白岡」と名付けたとされる慈覚大師円仁(諸説あり)を取り上げた所、校長先生から終了後、社会科見学で川越に行くかもしれないので関係性がある話をしてもらって良かった、とお言葉を頂き嬉しかったです。
児童は、とてもよく話を聞く子達で、講師による淹れ方のデモンストレーションも、真剣な眼差しで手順の説明もよく聞いていたので、実習は4年生にしてはとてもスムーズに進みました。しっかりしている子供達だな、と感心しました。
三人一組での実習でしたが、一人一人が急須を扱い、また、1.2.3煎目の味の違いも感じてもらえた様で良かったです。
そして何よりその実習で、1煎目を体験した子が次の子に教える、という理想通りのほほえましい光景もみられ、グループ体験の大切さ、集団の力を実感しました。
茶の味は、苦い、渋い、おいしい、の感想はいつも通りさまざまありましたが、早速次の授業時間に書かせました、と、一回目の授業組だった先生が持って来て下さった児童の感想文からは、「また飲みたい」「家の人にいれてあげたい」が多かったのでとても嬉しく思いました。
急須保有者は、1組8名、2組14名、3組14名。
比較的多い印象でしたが、祖父母と同居の家庭も多いからでは、と先生がおっしゃっていて納得でした。
コロナ禍の授業実施初ということで不安もありましたが、可能な限りの感染対策を講じた上でも子供達が楽しく体験できる授業を、そして何より、スタッフ全員がやり切った満足感で気持ちよく学校を後にできたことは、当日茶器運搬までもお手伝い下さった先生方のご協力と、細やかなご配慮のお陰です。校長先生はじめ学校関係者の皆様に感謝いたします。(文責:今井)
実施内容メモ:4年生3クラス、合計101名
講師スタッフ:今井、西澤、宮本、小出、伊藤
(2020.12.29掲載)
●日時:2020年11月7日(土)11時〜16時
●スタッフ:龍、森田、宮本(美)、今井
●ワークショップ内容
①お茶の淹れ方ミニ講座
②let's!ふりふり抹茶♬
③簡単!折り紙で香り袋を作ろう!
年初活動予定に組み込んでいた『子供を対象にした講座』
大きなマンモスマンションが立ち並ぶさいたま市緑区の、
どのくらいの方が『日本茶、狭山茶』
開催直後淹れ方講座に迷わず来てくれたご家族は、
土曜日に公園に遊びにきているのは、
30~40代の、日本茶への興味がフラットな方が集う場所で実施したワークショップは参加者17名様、アンケートは33枚回収できました。ご参加、ご協力下さった皆様、ありがとうございました。
集計から見えてきた現実は私達にとっては辛い結果でしたが、それだからこそ、子供達へきちんとした情報と急須で淹れた日本茶の美味しさを「ダイレクトに伝えられる」お茶育授業がいかに大切か、自分達の活動の重要性を再確認できました。
また、今後も日本茶、狭山茶の普及活動を実施していく中で、次回イベント出店する際は、自分達のしたい事を優先するのではなく、もっと現実に沿った形態と内容を考えなくてはならないという課題も見え、大変貴重な機会となりました。
撤収前16時ギリギリにブースにアンケートお願いの声に応えて遊びに来てくれた小学生高学年10人。
余っていたお茶で「特別だよ」って、淹れ方デモをしたあの時の、夕陽を背に真剣に見入っていた子供達のまっすぐな眼差しが忘れられません。
アンケート結果等は、ご支援店様へは年度末の活動報告と共にフィードバックさせて頂く予定でおります。
当会では、ご支援頂く皆様、一緒に活動して下さる会員を随時募集しております。
ご興味ある方はぜひお問い合わせ下さい。
残暑厳しい令和2年夏の終わり、会員の狭山茶知識を深めるための資質向上研修を実施しました。
今回は入間市内の当会ご支援店二軒、「的場園」様と、「大西園」様を訪問。
大西園・中島毅さんは、先日「第28回全国手もみ茶品評会」で3年連続8回目の1等1席農林水産大臣賞を受賞されたばかり。
光栄にもタイムリーな表敬訪問となりました。
的場園・的場龍太郎さんは、異なる世界から就農、日本茶の道へ入り10年。常にチャレンジを続け、メディアも注目する新進気鋭の若手生産家のお一人です。
手もみ茶の世界で伝統を守り続ける中島さんと、新しい茶業の在り方を模索し続ける的場さん。
奇しくも対照的とも言えるお二方への訪問となり、大変学びの多き一日となりました。
自店の特徴や茶への想いを丁寧に熱く説明下さったお二人へ感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
★参加者感想②(大西園製茶工場様訪問)
・3年連続全国手もみ茶品評会1等1席に輝いたご本人にいれて頂いた細く長く撚れた手揉み茶は、旨味の濃い美味しいお茶だった。
一煎目を頂いた後に器の縁に白く残ったものが「毛茸(もうじ)」と伺い、その量の多さにも驚いた。
・手揉み茶に対するストイックな練習や勉強、探求心の強さに感動するとともに、美味しい茶を育てる為の畑の土作り、肥料以外に茶に与える栄養補給、全国にいらっしゃるお仲間からの情報を得ながら独自のやり方を構築し努力していらっしゃる姿にも感動した。
・人柄そして日本一の技。奢らず、ひけらかさず、穏やかな語り口。
・中島毅さんならではの萎凋を効かせた「天照香茶」は、逆に時間をえてこそのもの。強く凛とした若い武士を想わせる。
・手揉み茶日本一の方という事で勝手に気難しい方かと想像していたが、穏やかで優しい空気が漂う方だった。
・若手の育成も大切ですが、まだまだご自身のご活躍を望みたい。
大西園製茶工場(入間市根岸)
★番外編
日本茶インストラクターで食育仲間の茶匠・高山さんがいらっしゃる製茶問屋「やまもり本店」様(入間市新久)に、今夏新発売され話題となっている高級ティーバッグを購入希望の会員がいたため立ち寄りました。
営業時間外にも関わらず神対応して下さった奥様と若旦那・富美夫さんに感謝致します。
そして、ランチに選んだ場所は入間市役所近く、増田園本店さんが営まれているフレンチレストラン「茶蔵」様です。
グリーンティージェノベーゼをはじめ、茶をあしらったメニューの数々は、美味しさはさることながら盛り付けの美しさにもみんなで惚れ惚れ。楽しい会話が弾み心地よい時間でした。
2020.9.1 掲載
白岡市立菁莪小学校にて記念すべき当会第一回目のお茶育授業をしてきました。
元気な子供達で、インフルの病欠もゼロだそう!
5.6年の2学年それぞれ、2クラス合同だったので人数は多かったですが、ベテラン龍講師の準備・進行も万全で、スタッフの細かい配慮も行き届き、スムーズな授業運びができたと思います。
急須を持つのが初めての児童もいましたが、みんな素直な良い子達で反応も良く、楽しそうな子供達の表情にこちらも嬉しくなりました。
8種類の飲み比べでは、やはり玄米茶・焙じ茶の、香りが特徴的なお茶が人気でした。
ご担当の先生はじめ、校長先生、他先生方にも大変お世話になりました。ありがとうございました。
余談ですが、スタッフの宮本さんが「今日は第一回目授業で記念日だから」と抹茶チーズケーキを作ってきてくれました(´;ω;`)ウゥゥ
お昼休みにスタッフみんなで頂きました。
お手製の「祝」旗のお気遣いにもウルウル・・・とってもおいしかった♪♪ ごちそうさまでした★(*^^*)★
新しい出発を無事に終えられホッとしていますが、これからもスタッフみんなで楽しみながらも私たちの特色を活かした質の高い授業を重ねていきたいな、と心から思いました。
実施内容メモ:5年生合同48名・6年生合同46名、合計94名
90分授業(前半「淹れ方」、後半「狭山茶8種類のの飲み比べ茶」)
講師スタッフ:龍、森田、宮本(美)、今井
~学校関係者様へ~
※授業実施にご興味ある皆様、当会はスタートしたばかりで実施予定数にまだまだ余裕がありますので、実施のご依頼、授業に関してのご質問なども、どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。
12/5勉強会開催しました。
新たにメンバー1名が加わって下さり、顔合わせも兼ねた勉強会を実施しました。
年明け3学期に予定されている授業に向けて既に準備が始まっています。
授業の流れやポイントの確認。
初版テキストの内容については一部支援店さんからアドバイス頂いた事も含めて丁寧に確認をしました。
これから築いていく自分達の活動にドキドキわくわく。授業実施が楽しみです
(2019.12.5)
テキスト完成!!
記念すべき第一版がやっと出来上がってきました。実際に授業で使用するのが楽しみです!
作成にご協力下さった皆様ありがとうございます。
(2019.10.29)